家庭用階段昇降機とは?
家庭用階段昇降機とは、自宅の階段に設置し、昇り降りを安全に行うための設備です。
高齢化や身体機能の変化により、「階段の上り下りがつらい」「転倒が不安」と感じる場面は、誰にでも起こり得ます。そうした日常の不安を軽減し、住み慣れた家での生活を続けるための選択肢として、家庭用階段昇降機は注目されています。

家庭用階段昇降機でできること
家庭用階段昇降機は、階段の昇り降りに不安を感じるようになった方が、毎日の生活を安心して続けるための設備です。座った姿勢のまま上下階を移動できるため、足や腰にかかる負担をやわらげ、無理な動作を減らすことができます。手すりにつかまりながら一段ずつ昇り降りする必要がなくなることで、転びそうになる不安も少なくなります。
また、夜間や体調がすぐれないときでも、安定した姿勢でゆっくりと移動できるため、家族としても安心感が高まります。操作はとてもシンプルで、多くの機種はボタンを押すだけ。複雑な操作を覚える必要がないため、ご高齢の方でも無理なく使いやすい点が、家庭用階段昇降機の大きな特長です。
家庭用階段昇降機はどんな人に向いている?
家庭用階段昇降機は、介護が必要になってから使うもの、というよりも、「これからも今まで通りの生活を続けたい」と思う方のための設備です。階段の昇り降りが少し怖くなってきたと感じても、「まだ大丈夫」「人の手は借りたくない」と思う気持ちは自然なことです。
足腰に不安があっても、できることは自分で続けたい、家の中の移動を制限したくないという思いを持つ方は少なくありません。家庭用階段昇降機は、転倒の不安を減らしながら、自分のペースで上下階を行き来できる環境をつくります。また、誰かに支えられながら階段を昇るのではなく、自分で操作できることで、「まだ自分でできる」という自信を保ちやすくなる点も特徴です。無理をして我慢するのではなく、安心を取り入れることで、これまでの暮らしを続けていくための選択肢として考えられています。
多くの家庭で選ばれている「いす式階段昇降機」とは?
家庭用階段昇降機として最も一般的なのが、いす式階段昇降機です。階段に設置したレールに沿って、いすに座ったままゆっくりと昇り降りできるため、足腰への負担を抑えながら安全に上下階を移動できます。使わないときはいすや足置きを折りたたむことができ、日常の動線を大きく妨げにくい点も特長です。操作はボタンを押すだけとシンプルで、機械が苦手な方でも無理なく使いやすい家庭用設備として、多くの住宅で選ばれています。
ホームエレベーターとの違い
家庭用階段昇降機を検討する際、「家庭用エレベーターとは何が違うのか」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。両者は似た設備のように思われがちですが、実は目的や導入の考え方が異なります。階段昇降機は、今ある階段をそのまま活かして設置する設備であり、建物の構造を大きく変える必要がありません。一方、家庭用エレベーターは、設置スペースの確保や建物全体への影響を考慮する必要があり、場合によっては大がかりな工事が必要になることもあります。
そのため、階段昇降機は工事の規模が比較的小さく、費用面や導入までのハードルが低い点が特徴です。「住み慣れた家を大きく変えずに、安全性を高めたい」という方にとって、現実的な選択肢と言えるでしょう。
設置にあたって知っておきたいこと
家庭用階段昇降機を設置するにあたっては、いくつか事前に知っておきたいポイントがあります。すべての階段に無条件で設置できるわけではなく、階段の幅や直線・曲線といった形状によって、対応できる機種が変わる場合があります。また、壁の位置や階段の勾配、手すりの有無なども、設置方法を検討するうえで大切な要素です。
さらに、屋内に設置するのか、屋外の階段に設置するのかによっても、使用する機種や仕様は異なります。こうした条件は、図面や写真だけでは判断が難しいことも多いため、実際の階段を確認する現地調査が欠かせません。事前に現地調査を行い、設置が可能かどうかを確認することで、後から「思っていたのと違った」という不安や後悔を防ぐことにつながります。
現地調査では何を見るのか
家庭用階段昇降機の現地調査では、実際に自宅の階段を確認しながら、安全に設置できるかどうかを判断します。難しい専門的なチェックというよりも、「問題なく使えるか」「無理のない設置ができるか」を確認するための大切な工程です。
まず確認されるのが、階段の幅や形状です。直線階段なのか、途中で曲がっている階段なのかによって、対応できる機種やレールの形が変わります。また、勾配のきつさや段差の状態も、安全に昇降できるかを判断するポイントになります。
次に、壁や手すりの位置、周囲のスペースを確認します。レールをどこに設置するか、通行の妨げにならないかといった点を、実際の動線を想定しながら確認します。あわせて、屋内か屋外かによる使用環境や、電源の位置などもチェックされます。
この現地調査を行うことで、「本当に設置できるのか」「どのタイプが合っているのか」が具体的になり、安心して検討を進めることができます。
ケアリフトは、階段昇降機の購入・レンタルの両方に対応
利用する期間やご家庭の状況に合わせて選択できるため、「まずは一定期間だけ使いたい」「将来的に必要なくなる可能性がある」といった場合でも、無理のない形で導入を検討できます。
一時的な使用や先の見通しが立たない場合にはレンタルを、長く安心して使い続けたい場合には購入を選ぶなど、暮らし方に応じた柔軟な判断が可能です。購入・レンタルのどちらを選んでも、安全性や基本的な使いやすさは変わらないため、安心して相談できる点も特長のひとつです。
家庭用階段昇降機は、介護が必要になってから使う特別な機器というよりも、自宅での暮らしを安全に続けるための設備です。階段の昇り降りに対する不安を減らすことで、無理をせずに上下階を行き来できるようになり、生活の行動範囲を必要以上に狭めずにすみます。その結果、使う本人だけでなく、見守る家族にとっても安心につながります。
「まだ早いかもしれない」と感じる段階であっても、正しい情報を知り、選択肢として理解しておくことが大切です。階段に不安を感じ始めたときに備えて知っておくことで、後悔のない判断につながり、これからの暮らしを穏やかに守ることができます。